メレダイヤの「メレ」とは、フランス語の「Melee=小粒石」からきています。
メレダイヤのサイズに定義はなく、国、または取引の過程などで異なっています。
GIA(米国宝石学会)においては、メレダイヤをシングルカットまたはフルカット(定義は下を参照)の重さ0.2カラット(ct)未満の小粒ダイヤモンドと定義づけています。
- シングルカット: 丸いガードルの輪郭と、17面または18面(キューレットの有無による)のファセットを持つカッティングスタイルで、ファセットには、テーブル、クラウンファセット(8面)、パビリオンファセット(8面)、また非常にまれですが、キューレットが含まれます。
- フルカット: 57面または58面のファセット(キューレットの有無による)を持つラウンドブリリアントカットで、ファセットにはクラウンファセット(32面)、パビリオンファセット(24面)、テーブル、およびキューレット(通常)が含まれます。
メレダイヤはクズなどではありません
メレダイヤは「くずダイヤ」と言われていたときもありましたが、指輪のデザイン面においてメインの中石(センターストーン)を際立たせる。あるいは、結婚指輪のワンポイント装飾に使われ立派な役目を果たしています。
ダイヤモンドは大きくとも小さくとも1個よりも数の多いほうがきらめきが増します。そのためメレをたくさん敷き詰めたパヴェデザイン(パヴェセッティング)やサイドストーンとして、メレダイヤが使われているのです。
今回は、そんなメレダイヤを使った指輪をご紹介いたします。
メレ(アクセントソリティア)
メレのタイプは、ソリティア(ソリテールとも言う)タイプの両脇にいくつかの小さいダイヤモンドが使われているタイプです。「アクセントソリティア」、あるいは「サイドストーン」などとも言います。
メレタイプには、「メレ」と「パヴェセッティング」の2種類がございます。
これらの違いですが、メレタイプは写真左下(スマホではすぐ下の写真)のようにセンターストーンの両脇にメレダイヤが数個使われているタイプです。パヴェセッティングは、写真右下(スマホでは2番目の写真)のようにメレダイヤが敷石のように敷き詰められたパヴェ留めされたタイプ。ちなみにパヴェとは、フランス語で石畳のことを「Pavé(パヴェ)」と言います。




ヘイローセッティング
メレダイヤがセンターストーンを囲むようにセッティングされたリングです。人気があるデザインのため婚約指輪でよく見かけるタイプです。



パヴェ・エタニティリング
次にご紹介するのは、パヴェのエタニティリングです。先にご紹介しましたメレタイプの「パヴェ」と少し似ていますが、こちらにはセンターストーンがありません。
ほぼ同じ大きさのメレダイヤがリング全体を飾るパヴェ留めされたフルエタニティリングです。パヴェ留めとは、穴にメレダイヤを詰めて爪を寄せて留める技法です。とても技術力のいる技法です。
写真左側がプラチナ(スマホではすぐ下の写真)、右側(スマホでは2番目の写真)がピンクゴールドのリングです。パヴェ・エタニティリングも婚約指輪、結婚指輪、デザインリングとしても使えます。



メレダイヤにも品質があります
メレダイヤにも当然ながら品質があります。品質が悪いものであれば輝きは今一つです。良いものは小さいと言えどもそれは美しい輝きがあります。
誰でも手に入れたいと思うのは、後者の美しい輝きのあるダイヤモンドでしょう。
しかしながら、0.1カラット程度のメレダイヤはいくつあっても品質を証明する鑑定書が通常はありません。品質鑑定は、一粒一粒行うためにその分費用がかかり指輪自体の値段が高くなってしまうためと、GIA(米国宝石学会)では、ルース状態にある0.15カラット以上のダイヤでないと鑑定受付をしていないのが理由です。
鑑定書がないということは、カラットやクラリティ、カット、カラーのグレードまで正確には不明です。では、消費者としてメレダイヤの品質の良し悪しをどう判断すればよいのでしょうか?
ブランド名に関係なく「メレダイヤの品質にどこまでこだわっているのか」いくつかのショップに確認してみて、その違いから判断されるのがよいでしょう。
ちなみにダイヤモンドはグレードが同じであっても同じ輝きを放っているわけではありません。そのため当社では、ダイヤモンドグレードだけに頼るだけではなく、美しい輝きを持った一粒一粒のダイヤモンドを20倍スコープで確認して選定しております。またさらには、メレダイヤ一粒一粒の向きにも注意して石留を行っております。詳しくは「ダイヤモンドのこだわり」をご覧ください。