結婚指輪(マリッジリング)のデザインについて調べていくと、ミルグレイン(ミル打ち)という言葉に出会うかと思います。当然ながら初めての方は何のこと?と疑問を持つかと思いますので、こちらの用語についてご説明します。
ミルグレイン(ミル打ち)とは?
ミルグレインとは、ラテン語で「千の粒」という意味で、ミル打ちと同義語です。指輪のラインに沿って地金に鏨(たがね)で小さな玉を連続して打刻をしていく装飾技法をいいます。
ミルグレインに似た製法でワックス型の段階でミル打ちに見えるように制作しているものもあります。他にも「粒金技法」と言って、打刻ではなく、金属の粒を後からくっつける装飾技法もあります。
ミルグレイン(ミル打ち)については、「百聞は一見に如かず」で、下の画像をご覧ください。
左のシンプルな指輪にミルグレイン(ミル打ち)を施したのが右側の指輪です。

こちらも同様に左側の指輪にミルグレイン(ミル打ち)を施したのが右側の指輪です。

このようにデザインというか雰囲気はだいぶ違い、華やかな指輪に変身させることができます。
これも職人さんの確かな腕がないとできません。粒の間隔がバラバラであったり、大きさが違っていたりでは品質はガタ落ちとなってしまうからです。
当店で販売しているミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪(マリッジリング)
下記画像は、当店で販売しているミルグレイン(ミル打ち)を施した結婚指輪(マリッジリング)です。




粒にもデザインがあります
ミルグレイン(ミル打ち)は、丸い粒(玉)の連続が基本ですが、山形のものやハート型、ギザギザなどがあります。
ミルグレイン(ミル打ち)のメリット
- ゴージャス・華やかに見える
- 立体感を出すことができる
デメリット
ミルグレイン(ミル打ち)にもデメリットがございます。
1、セミオーダーなどで注文するため費用がかかります。
当店でのミルグレインの費用は、1ライン10,000円(税別)です。
2、サイズ直しが容易にはできない。(指輪全体的にミルグレインを施している場合)
指輪のサイズを大きくする場合には、切断した部分に地金を足す、そして溶接、さらに研磨などをします。そこへさらにミルグレイン(ミル打ち)施す必要がありますすので、技術が伴わないところでは元のようにはならない場合があります。
特にプラチナとゴールドなどのコンビデザインで、尚且つ内側に文字が掘ってある指輪などにおいてはサイズ修正を受け付けないショップのほうが多いです。
3、汚れが詰まりやすい点があります。
凹凸がありますので、どうしても間の溝に汚れが詰まりやすくはなります。
4、摩耗やつぶれの恐れがある
プラチナ950や900、18金ゴールドは、硬そうに見えても実際には硬い金属ではありませんので、金属同士強くぶつけたり、こすれ合わせると摩耗したり、つぶれる心配があります。
デメリットの対処法
何事にもデメリットがありますが、その対処法を心得ておけば、恐れる心配はありません。
まずサイズ直しについてですが、対処法がございます。
リング全体的にミルグレイン(ミル打ち)を施さず、手のひら側の部分は無しなどとすればサイズ直しは容易にできます。
汚れについては、料理など家事をするときには外す。24時間つけたままにされる場合はクリーニングに定期的に出す。あるいは家で定期的に中性洗剤などにつけて柔らかい歯ブラシで掃除をするなどすれば問題ありません。
ミルグレイン(ミル打ち)の凸のつぶれについては、普通の指輪でもそうですが、仕事などでの手作業をするときには外しておくなどの注意をすれば特段問題ありません。
以上のように対処しだいでデメリットをなくす、あるいは低減させることはできますので、メリット優先でシンプルな指輪でもゴージャスにすることができますので、ミルグレインはおすすめではあります。